HIFU(高密度焦点式超音波)とPRP(多血小板血漿)療法は、2つの人気のある非外科的施術ですが、作用機序や対象とする悩みが異なります。以下に詳細な比較をご紹介します:
1. 作用機序:
- HIFU:焦点を絞った超音波エネルギーを使用し、皮膚の深層(真皮深層やSMAS層)に到達させます。組織を加熱することでコラーゲン生成を刺激し、皮膚の引き締め・リフトアップ・しわの改善効果をもたらします。
- PRP(多血小板血漿):患者様自身の血液を少量採取し、血小板を濃縮した後、皮膚に注入します。血小板に含まれる成長因子が治癒促進・組織再生・コラーゲン生成を促し、肌の若返りを実現します。
2. 主な用途:
- HIFU:主にリフトアップ・たるみ改善・しわの軽減に用いられます。顔(顎ライン・首・眉・頬)やボディコンターニングにも効果的です。
- PRP:肌の若返り・肌質改善・小じわ・しわ・ニキビ跡の治療が主目的です。また、薄毛治療(発毛促進)や創傷治癒にも広く活用されています。
3. 作用深度:
- HIFU:SMAS層や真皮深層など皮膚の深部に作用し、顕著なリフトアップ・引き締め効果を発揮します。時間をかけてコラーゲン生成を促進します。
- PRP:皮膚表層~真皮上層に作用し、自然治癒力やコラーゲン生成を促します。HIFUほど深くは届かず、肌全体の質感や見た目の改善に重点を置いています。
4. 痛みや不快感:
- HIFU:施術中にチクチク感や熱感を伴うことがありますが、多くの方が許容範囲内と感じます。
- PRP:複数回の注射が必要なため、多少の痛みが生じますが、麻酔クリームで軽減可能です。採血時や注入時に軽い不快感を覚える場合もあります。
5. 回復期間:
- HIFU:ダウンタイムはほとんどなく、軽度の赤みや腫れも数時間~1日程度で消退します。施術後すぐに通常通りの生活が可能です。
- PRP:ほぼダウンタイムなし。注射部位の軽度の腫れ・赤み・内出血は1~2日で消えることが一般的です。
6. 効果:
- HIFU:たるみ改善・リフトアップ効果に優れており、特に顔や首周りに有効です。コラーゲン生成が進むにつれ、数週間~数ヶ月かけて効果が持続します。
- PRP:肌の若返り・質感改善・小じわ・ニキビ跡の軽減に効果的です。ただしHIFUのようなリフトアップ効果は期待できません。
7. 必要な施術回数:
- HIFU:1~2回の施術で十分な効果が得られ、効果は数ヶ月~1年持続します。メンテナンスは6~12ヶ月ごとに推奨されます。
- PRP:通常3~4回の施術(数週間間隔)が推奨され、効果維持のため6~12ヶ月ごとのメンテナンスが必要です。
8. 費用:
- HIFU:先進技術と持続効果のため、1回あたりの費用は高めです。
- PRP:1回あたりの費用は比較的リーズナブルですが、複数回の施術が必要なため総額がかさむ場合があります。
9. 副作用:
- HIFU:一時的な赤み・腫れ・チクチク感が主で、稀に軽い内出血やしびれが生じることもあります。
- PRP:注射に伴う軽度の赤み・内出血・腫れ以外はほとんどなく、自己血液使用のため重篤な副作用のリスクは極めて低いです。
10. 効果持続期間:
- HIFU:個人差はありますが、効果は1年以上持続する場合もあります。
- PRP:効果は数ヶ月持続しますが、肌若返りや発毛効果を維持するには定期的なメンテナンス施術が必要です。
結論:
- HIFUが適している方:たるみやフェイスラインの引き上げが主目的の方。非外科的で持続的な引き締め効果を求める方。
- PRPが適している方:肌質改善・小じわ・ニキビ跡治療を希望する方。自己血小板を用いた自然な肌若返りや薄毛治療に関心のある方。
両施術とも非侵襲的で、肌老化の異なる側面にアプローチします。目的(リフトアップ vs 若返り)に応じて最適な選択をしましょう。場合によっては、両方を組み合わせることで相乗効果が期待できます。
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